2018年04月05日

審美健康会ブログ 保険CADCAMセラミッククラウンの正体を暴く


医)審美健康会 山本歯科医院&横浜ホワイトニング・インプラントセンター
www.yamamotoshika.com
院長の山本達郎です

保険CADCAMが昨年より導入されました。これまで小臼歯に白い歯を入れることはレジンジャケット冠という脆い材質のものしか適応できず、長期にわたる耐久性を有する被せ物の歯を入れることはできない状態が長らく続いてきました。

この状態に“一石を投じた?” のが CADACAMで作るハイブリッドのセラミック冠です。
ただしこの治療は従来の保険診療にしてはかなり高点数な治療(8000円超)になりますので これまで保険診療でやってきた歯科医院や自費治療に携わってこれなかった歯科技工所からは、収益増強という点で大きな福音という声が聞こえます。

ですから 患者さんが保険で小臼歯や部分的に大臼歯に白い歯を入れられる!という喜びよりも保険診療しかやってこなかった一部の業界関係者の方が喜んでいる!という有様です(^^;

さて そこで この保険診療に加わってきた白いCADACAMについて今回は解説してみようと思います。

保険 自費 を問わず これまで口腔内に装着されてきた白い材料は3種類です。

レジン
セラミック
ジルコニア

将来的にもこれ以外の材料で治療が行える可能性はありません。
これまでも プラスチックは欠けやすいから耐久性が乏しいと指摘されてきたのが レジン です。

プラスチックには この強度不足という最大の欠点の他に 

● 色の不自然さ 
● 表面の艶が無い 
● グラジュエーション(色の変化:歯の付け根部分と先端では全く色が異なりますよね)が表現できない
● 飲食(コーヒー、紅茶、タバコなど)により着色しやすく変色する 
があります。

こういった欠点を克服できる材料として誕生したのがセラミックです。

上記の5個の欠点をすべて除外できますので 現代歯科治療ではこれが王道でしょう。
ただし 問題点として 保険での扱いがないことで治療費がかかる点 症例にもよりますが 大臼歯では単独セラミックでは破折する可能性がある。これらがわずかな欠点です。

話を戻し 今回の保険適応のCADACAMセラミック冠とはどういうものかをお話しします。
CADCAD冠はハイブリッドとされています。

ハイブリッドとは 2種類の異なる材料の混合物です。即ち レジンとセラミックのパウダーによる ハイブリッド となります。

・・・そこで少し詳しい方であれば そういえば 昔もこれと同じハイブリッドの材料があったな!と思いだすかもしれません!

そう あの エステニア という材料でした。

これは今回のCADACAM(ブロックの削り出し)ではなく重合(固めて作る)ですが 物性はほぼ同じです。

これらの材料の耐久性を決める尺度がビッカース硬さという評価です。
これで一覧するとこれらのクオリティーがよくわかります。

ジルコニア      1300Mpa
イーマックスセラミック 400Mpa

人間の歯        300Mpa

CADCAM       240Mpa
エステニア       190Mpa
硬質レジン       100Mpa

かつてすぐ割れてしまうセラミックという悪い評判をとり 今ではほとんど歯科業界から姿を消している エステニア と今回のCADCAMはかなり物性が似ています。
因みに 硬度が最低の 硬質レジンでは 私は 硬いもの(ピーナツと)を噛むと一噛みで割れますよ・・・と言っています。

歯が壊れたあとには自分の歯より硬いものを入れる必要がある、というのは補綴学の常識です。すると 今回のCADACAMセラミック冠は長期の予後は望めない材料だと云えます。臨床試験では2年内の破折がけっこうあります。

私事の余談ですが 上記セラミックでイーマックスという現代で最も優れたセラミックでさえ大臼歯を治療した実例では割れる頻度がかなりあり 今ではイーマックスを大臼歯で用いることはしていません。

・・・しかし CADACAMはこのイーマックスの硬度が約半分しかありません。

また
CADCAMの白い色は ハイブリッドセラミックの 白いブロックを削り出して製作する手法ですので 歯の本来の自然さを表すグラジュエーションは出せませんので 既成色のべったりした感じになり 隣が自分の歯の場合だと 一目でその違いがわかります。

・・・そして強度が乏しいので 耐用年数はせいぜい2年強 と想像されます。

そこで私が当院で 臼歯に白い歯をお入れする 一押し は ジルコニア です。
ジルコニアがもたらす強度と清掃性の良さは現代歯科治療で特筆されるものです。

医療法人 審美健康会 山本歯科医院&横浜ホワイトニング・インプラントセンター 
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posted by 達さん at 13:57| Comment(0) | Blog | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする